排気の「抜け」って何って話
みなさん、こんばんは!
さて、みなさんも大好きなマフラーの話です!最近はノーマルマフラーもかなり増えましたけど、みなさんはマフラー変えたいですか?
私は安くマフラーが手に入るなら着ける派ですねwいや、マフラーに20万とか出せませんって…。積極的に変えるって人たちはきっとお金持ちなんでしょう…。うらやましいw
ちなみに私のグロムはMORIWAKIさんのやつです!虹色の!
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FZ6はね!akrapovicさんのやつ!!買ったときについてた!!バッフルつけてるから許して…。
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で、爆音マフラーは「抜け」が良すぎて前に進まないとか、純正マフラーは「抜け」が悪いとかいいますけど、そもそも抜けってなんですか?それが良すぎると、どうして遅くなるんですか?
これって疑問に思う人とかなんとなくそう思うって人が多いと思うんですよ。結構人気あるカスタムなのにねw
というわけで、マフラーがエンジンに及ぼす影響を説明してみようと思います!ただ、内容はそれなりに難しいです…。
ベンチュリ効果
径が途中から太くなっている金属管を考えてください。
まあ文章だけでは無理があるのでw画像を載せましたw画像の中の「この向きに気体を流したい」は無視してくださいw
径が途中から太くなると流速が下がります。これは水が流れてるホースの先をつまむと勢いよく水が出ることの逆だと思ってください。
そして、流速が下がるとそこの圧力は上昇します。(これがベルヌーイの定理)
すると、細い管では流速が大きいために圧力が低く、太い管では流速が小さいために圧力が大きいという圧力の不均衡が起きます。これがベンチュリ効果です。
これによって、流れとは逆向きに負圧の波が向かっていくわけです。つまり、吸い込もうとするわけですね。これがマフラーの重要な役割の一つになります。
爆発後に排気はマフラーに流れ込み、マフラー内部でベンチュリー効果によってエンジン方向に負圧を発生させます。つまり、エンジンから排気を吸い込もうとするわけです。これによって、効率的に排気ができるというわけですね。(排気脈動効果)
では「抜け」が良すぎるとは?
まあ感覚的なところだと思うので、なんとも断言はしにくいですw
おそらく性能が下がるような抜けの良さとは、排気管が太すぎることによって排気脈動効果が得られないことを指すのではないでしょうか。
マフラーが排気を吸い込もうとするのは、その内部に太い部分と細い部分があって、流速に差があることによるっていうのはわかってもらえたと思います。
では細い部分が存在しなかったり、太い部分と細い部分の違いが小さかったりするようなマフラーだと排気脈動効果が小さくなりますよね。
つまり、低速では排気脈動効果が小さい分だけ、燃焼効率が悪くなり、パワーが出なくなるわけです。これが「抜けが良すぎる」状態。
でも排気脈動効果は、これによって排気ガスをエンジンからマフラーに移す役割をもっているわけですから、実際には「抜けが良い」というよりも、排気ガスがエンジンから「抜けていかない」状態なわけです。
じゃあ排気管には極端に細い部分があったほうがいいのか
はい。そんなわけないです。
感覚的には細い部分があると、排気ガスが詰まってしまいますよね。これが「抜けが悪い」ということです。
もちろん、排気脈動効果は大きく利用できますから、めちゃめちゃ流速が大きいところができて、強い負圧でエンジンから排気ガスを吸うマフラーになります。低回転で排気ガスがほとんど出ない状況ではパワーがあるでしょうね。
ただ、高回転で排気ガスの流量が増えると、排気抵抗が大きくなりますね。それによって、全然高回転まで回らないエンジンになります。
じゃあどんな排気管がいいのか
適度に排気脈動効果を利用しつつ、排気が詰まらないマフラーですねwまあこれって細すぎず、太すぎずってことなんですけどw
細いほど流速が上がって、低速で排気ガスがほぼ出ないときでも排気脈動効果を利用できます。ただ、高回転で排気ガスが増えると、流速が上がりすぎて、それがエンジンの負担になります。
太いほど流速が下がって、低速では排気脈動効果を利用できなくなり、低速がスカスカになります。しかし、高回転で排気ガスが増えたときには、流速も上がりすぎず、排気脈動も利用できるために、馬力の出るエンジンとなります。
どんなシチュエーションで車/バイクを使うのかで適切な選択も変わるでしょうし、どんな物がいいとは一概に言えません。まあ、レースに近い使い方をするほど、適度に太い排気管が向いていそうというイメージですかね…。
また安いやつはやめておきましょう。いい排気管の開発ってとても難しいことが想像できますよね?理論だけでこんなに難しいんです。
だから、開発費のかかっていないようなやつはかなり疑わしく考えたほうがいいのではないかと思います。ちゃんとした物を買いましょう。
ちなみにヤマハの技術でEX-UPっていうのがありますね。これは回転数に応じて、排気管内部のバルブの開き方を調整して、低速では排気脈動効果を大きく取りつつ、高回転では排気抵抗を小さくするための技術です。
吸気脈動効果についても書きました。