ブレーキマスターのお話
みなさん、こんばんはー!
マスターシリンダーのお話をしようかと思います。
ここはたまに交換する人がいますね。私も交換してますよ!
先にこっちを読んでください。
マスターシリンダーとは
マスターシリンダーとは、ブレーキレバーを引いたときに押される部分から、ブレーキホースまでの部分です。
押された先にはピストンがあって、ピストンがブレーキフルードに圧力をかけることで、キャリパーにあるピストンを押し出します。
そして、その押し出されたピストンがブレーキディスクにブレーキパッドを押し付けることでブレーキをかけることになるわけですね。
マスターシリンダーには2種類あって、横置きマスターと縦置きマスターがあります。
横置きマスター
主に純正で採用されているものです。コストが安いこととコンパクトなことが利点ですね。
特徴はレバーを引く方向とレバーがピストンを押す方向が垂直になります。
ピストンがわずかに斜めに押されるので、その分フィーリングが悪いです。
縦置きマスター
一部のスポーツバイクに純正採用されていますが、まだまだ普及率は高くないでしょうね。
コストが高い(横置きの倍くらいする)のと、横置きよりすこし大きいことが欠点ですが、それ以外は横置きより優れています。
特徴はレバーを引く方向とレバーがピストンを押す方向が平行になります。
ピストンは横置きよりまっすぐ動くために、フィーリングが良くなります。
カスタムするならこちらがおすすめです。ただ、カウルと干渉することがあるので、ショップなどで取り付けるか、装着したという前例のあるものを選ぶ必要があります。
ピストン径とは
ブレーキマスターをカスタムすると必ずピストン径というのを目にすると思います。
これは先程述べた、マスターシリンダー内部のピストンの径です。
これを変えるとタッチが固くなったり、握りしろが増えたりします。
(ここから理論的なので、苦手な人は飛ばしておっけーです。)
パスカルの原理という法則があります。
これは液体に圧力がかかっているとき、全ての部分に等しく圧力がかかっているという法則です。
つまり、同じ液体中のある部分にかかる圧力P1、P2について、
P1=P2
圧力と面積の積が力になりますから、その部分に掛かる力は、面積に比例することになります。
例えば、面積10のピストンを押して、液体を使って、面積20のピストンを押し出すと、力は2倍かかることになります。
ブレーキはこれによって力を増幅しています。
だから、マスターシリンダーのピストン径を大きくすると、力が増幅される倍率が小さくなって、タッチが固くなったり、同じブレーキをかけるのに大きな力が必要になったりします。ただし、握る量が減ります。
逆にマスターシリンダーのピストン径を小さくすると、力を増幅する倍率が大きくなって、タッチが柔らかくなったり、小さな力で強いブレーキを掛けられるようになります。ただし、握る量は増えます。
だからといって、ピストン径を小さくしたらいいわけではない点に気をつけてくださいね。効きすぎるブレーキは危ないですし、限界まで握っても効かなくなる可能性もあります。
また、キャリパー側にもピストンがあるというお話をしました。
つまり、ブレーキをかけるのに必要な力のほとんどはマスターのピストンとキャリパーのピストンの大きさの比率で決まっています。
キャリパーのピストンの総面積が100で、マスターのピストンの面積が10なら、マスターのピストンが押された力の10倍の力で、ブレーキパッドを押すことになるということです。
何がいいたいかというと、同じブレーキマスターをつけても、キャリパーが違えば全然違うので気をつけましょう。
適切なピストン径はキャリパーによって違います。一般的に縦型マスターにするときは純正の一回り大きいくらいがいいとされています。
でもFZ6は純正16mmだったけど19mmのマスターは少し大きかった気がしなくもないかもって感じですねw
キャリパーが社外品なら、キャリパーのピストンの総面積をマスターのピストンの面積で割った値が、純正品前後になるようにすればいいんじゃないかなと思います。
ブレーキマスターのカスタムはフィーリングがぜんぜん変わるので面白いです。
すこしスポンジーになって、わずかにブレーキを掛けても反応してくれる感じになります。
私はFZ6にNissinさんのをつけてます。
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