ブレーキキャリパーのお話
みなさん、こんにちは。
梅雨があけて暑くなりましたね…。ツーリング日和…ではないですが、あつすぎて…やっとツーリングいけますね。
走りすぎて腹筋とか太ももが筋肉痛なので、久しぶりに更新ですw
ブレーキシステム全体についてはこの記事をみてください。
キャリパーとは
ブレーキホースからの圧力を受けて、内部のピストンが動いてブレーキパッドをブレーキディスクに押し付けます。
ブレーキディスクについている金属の塊みたいなやつですね。
また、ブレーキマスターにかかった力がブレーキホースを伝わってくるわけですが、このときブレーキマスターのピストンと、キャリパーのピストンがあることによって、加わる力が
キャリパーのピストンの面積 / ブレーキマスターのピストンの面積
となります。つまり、ブレーキの力を強める倍力装置としてもみることができます。
なお、ブレーキディスクを挟み込むということは、逆にブレーキディスクから開く方向の力を受けるということです。
キャリパーに剛性が足りないと、キャリパー自体が曲がってしまうため、ブレーキディスクに力を加えられないことが分かると思います。
従って、剛性が求められるパーツになります。
キャリパーの分類~片押しと対向~
片押しキャリパー
ピストンがブレーキディスクの外側方向にしかついてないやつですね。
車ではフローティングキャリパーと呼ばれますが、バイクでは片押しということが多いでしょう。
剛性が低いため、ブレーキ性能よりコストを重視するモデルなどについてます。
また、軽量であるため、バネ下重量の軽量化にも寄与します。
対向キャリパー
ピストンがブレーキディスクの両側方向についているやつですね。
ブレーキ性能重視だとこれだと思います。バイクも250クラス以上ではこれが多いんじゃないかな…?
キャリパーの分類~製造方法~
鋳造品は製造が簡単な反面、圧力をかけて製造していないので、剛性が小さくなります。鍛造品はその逆です。
鋳造キャリパー
純正のキャリパーはだいたいこれじゃないかな…?性能は劣りますが、公道走行では十分だと思います。
コストが安いのが利点かな?
表面がザラザラしてます。
鍛造キャリパー
これに交換する人もいるだろうけど…めっちゃ高価です。でも純正採用されてるって話も聞きました。ほんとかな?w
鋳造品の何倍もしますw下のを参考にしてくださいw
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キャリパーの分類~ピストン数~
ピストンの面積が大きいほうが、同じレバー入力でも強いブレーキが掛けられます。ただ、ピストン径は際限なく大きくできるわけではないので、ピストン数(pot)を増やすことで、制動力を強めています。
モノポットキャリパー
ピストン数は1つです。リアブレーキは効きすぎても危ないので、小径ローターとモノポットキャリパーの組み合わせがおおいですね。
2potキャリパー
ピストン数は2つです。先程の片押しキャリパーは基本的に2potですね。ただ、対向2potキャリパーもあります。
125ccクラスまでの小排気量ではよく見られます。
4potキャリパー
ピストン数が4つです。対向キャリパーのみです。最も多いのが、対向4potキャリパーだと思います。現在のタイヤの性能では必要十分ですね。
6potキャリパー
ピストン数が6つです。対向キャリパーのみです。少し前のスポーツバイクは純正で対向6potキャリパーでしたが、現在は4potキャリパーになっています。
6potでは重くなること、また4potで十分な制動ができることが原因でしょう。
今後、タイヤの性能が更に良くなれば、かけられる制動力も大きくなるので、6potキャリパーになっていくことが予想されます。
キャリパーの分類~部品数~
キャリパーがいくつの金属部分から成り立っているかという分類です。ボルトでつなぐと、そこから開いて、剛性が小さくなります。
2ピースキャリパー
2つの金属部品をボルトでつないだものです。一般的で、ほとんどはこれです。
モノブロックキャリパー
金属部分を一体成型して、キャリパーの形で製造しているため、つなぎ目がありません。
ボルトを用いていないため剛性が高い反面、価格は高いです。ただ、Yamahaの一部キャリパーは鋳造モノブロックキャリパーですね。
私のFZ6もこれです!ただ、モノブロックで良かったなんて、感じたことはありませんw
キャリパーのカスタムについて
多くのバイクに付いているのは、鋳造で2ピースの対向4potキャリパーです。
まあ、性能が高いわけではないですが、一般的には必要以上の性能がありますから、むやみにカスタムする場所ではないです。
また、制動力はタイヤによって決定されます。キャリパーを強化してもロックしやすくなるだけなので、バランスを考えてカスタムしましょう。
もっとも性能が高いのは、鍛造モノポットの対向4potキャリパーですが、恐ろしい値段です…。
値段がかかる割に、サーキットにいって限界走行しないとわからないものなので…あまりおすすめのカスタムではありません。
逆に交換して、ブレーキが効くってはっきり分かるほどいじったときは…ロックしやすいので危険ですね。
コントロールしやすくするために強化するということを忘れないようにしましょう。