グロムとFZ6と

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エアクリーナボックスの役割の話

 みなさん、こんばんは!

 

 パワーフィルター(毒キノコ)にしてる人いますか?w最近はあんまりやらないんですかね?バイクも毒キノコ用のキットがなくて交換したくても、ちょっとめんどくさくてやってませんw吸気音変えてみたいんですけどね…。

 

 毒キノコってこういうやつですw

 

 

 まあ、そうするとエアクリーナーボックスを取り外すことになるわけですが、エアクリーナーボックスには吸気脈動効果の強化という大切な役割があります

 

 

吸気脈動効果

 過去の記事で、排気脈動効果について説明しました。これも参考にしてもらったほうが面白いです。

 

nimphaea.hatenablog.jp

 

 吸気側にも脈動効果があります。まあ、慣性効果って呼ぶほうがしっくりきますね。

 

 エンジンが吸気ポートを閉じるとき、吸気されている気体は急には止まれず(慣性)、吸気バルブの手前で空気の渋滞が起きて、圧力が高まります。

 

 すると、次に吸気バルブが開いたときには、大気圧以上の圧力で吸気できるために、本来のエンジンの排気量よりも大きな力が出ます。これが吸気脈動効果です。

 

 慣性を利用している効果なので、吸気されている気体の流速の影響をうけます。流速が速いほど吸気脈動効果は大きくなります。

 

 また、同じ流速ならば、多くの気体が動いている方が、吸気ポート付近で押される力が大きいために吸気脈動効果が大きくなります。

 

 

吸気脈動効果を大きくする工夫

 エアクリーナーボックスのように大きな空気溜まりがあると、多くの気体が動くことになるために、大きな吸気脈動効果を得られることになります。

 

 だから、エアクリーナーボックスを撤去すると、吸気脈動が弱くなって、低速が弱くなるんですね。

 

 エアクリーナーボックスの他にも、吸気管を細くするなどして流速を高めたり、吸気管を長くするなどして動く空気を大きくしたりすると、大きな吸気慣性効果を得られることになります。

 

 つまりは、他にも吸気管の径を小さくしたり、吸気管を長くしたりすることで、吸気脈動効果は強くなります。

 

 

じゃあ吸気脈動効果を最大化したら良いのか

 はい、違いますwこれは排気系の排気脈動効果と同じ結論ですね。

 

 吸気脈動効果を大きくすると、低速では良いですが、高回転で気体の流量が増えると、吸気抵抗が大きくなります。つまり、高回転まで回らなくなり、パワーが出ません。

 

 つまり、メーカーは吸気脈動効果と高回転での吸気抵抗のバランスがよくなるように、吸気管の径や長さ、エアクリーナーボックスの容量などを決定しているわけです。

 

 吸気管の先にファンネルみたいなのがついていて、それが伸び縮みするやつってありますよね。あれも回転数に応じて、適切な吸気管の長さにすることで、高回転を犠牲にしないで、低回転を強化する技術です。

 

 ヤマハの排気管にバルブを入れて、排気抵抗の大きさをコントロールし、排気脈動効果を適切にするっていうEX-UPって技術の吸気版が、可変エアファンネルですね。

 

 さすがに吸気管の径を可変にするようなシステムはないみたいですが…w

 

 

じゃあ純正が最高なのか

 通常の使用なら、純正が最高でしょう。これは峠を攻めるとか、そういう使用のときじゃなく、車にほどほどに興味がある人が、ほどほどに楽しむくらいまでです。

 

 サーキットとか走ったり、峠で攻めたりするのであれば、話は変わってきます。

 

 排気と同様に、高回転では流量に比例して、流速が上がりますね。そうすると、例えば吸気管の径が太くても大きな吸気脈動効果が得られます。

 

 そして、吸気抵抗は小さく、高回転でパワーが出る。つまり、高回転だけ使うのうな状態なら、純正よりも太い径のほうがメリットがあると言えます。

 

 ただ、コーナリングとかでは中回転くらいまで落ちるので、高回転だけのパワーが有ってもだめですね。やりすぎ注意ですw

 

 

エアクリーナーボックスの撤去で速くなるか

 エアクリーナーボックスの撤去まではおすすめしません。撤去で簡単に速くできるなら、実用性を捨てたスポーツカーとかSSは純正でパワーフィルターになるんじゃない?wいや、最大馬力は上がるけどね…。

 

 あと、エアクリーナーボックスがなくなると吸気温度が上がります。これがかなり大きなデメリットなのではないかと…。

 

 これから雑な話をしますが、馬力は空気の密度に比例します。空気の密度は絶対温度に反比例します。つまり、馬力は吸気温度の絶対温度に反比例します。

 

 絶対温度(K;ケルビン)は摂氏(℃)に273を足してください。ここでは詳しい説明はしません。難しくないので、気になったらネットで調べてください。

 

 吸気温度が27℃だと300Kです。じゃあエンジンの熱で吸気温度が57℃になると330Kになります。つまり、だいたい10%くらい馬力が下がるわけです。

 

 …多少吸気抵抗が下がったくらいでカバーできる数値じゃないですよね…?

 

 つまり、普通はエアクリーナーボックスは残したほうが速いです。

 

 撤去するなら、吸気温度を上げないように吸気管の先を変えたりとかしないとおそらく性能アップにはつながらないね…。覚悟がいります…。サーキットでタイム出したい人とかはそこまでやってそうですけど、それはここでいう普通には含めませんからw

 

 

 さて、ここまで性能を上げるためにエアクリーナーボックスを残すべきかという話でした。なら、なぜ私が毒キノコ化したいか。

 

 吸気音っていいですよね…。以上ですw

 

 

  ちなみに毒キノコにはしていませんが、吸気系は変えています!

 

 グロムはこれとこれ!!

 

 

 

  あと、アウテックスさんのファンネル入れてます。Amazonで取り扱ってないのか…。

 

 FZ6はこのフィルターに交換してます!

 

 

 毒キノコにしたい…w